【映画の感想】引っ越し大名!

2019年9月17日感想, 日本映画及川光博, 土橋章宏, 小澤征悦, 引っ越し大名!, 星野源, 松重豊, 濱田岳, 犬童一心, 西村まさ彦, 高橋一生, 高畑充希

初めに

小説、引っ越し大名三千里を映画化した作品、引っ越しと言うなの藩まるごとを引っ越しさせる、国替えをどのように行うか?超高速!参勤交代同様コメディチックに描かれる。

自分が思った感想

江戸時代の前期に当たる、姫路藩主の松平直矩は豊後国日田藩(九州方面)への国替えを命じられる。国替え=藩をまるごと引っ越すと言う、参勤交代以上に莫大な費用と人材が掛かる。

だが、姫路藩には資金が無く、実際は2万両が必要がその資金も無い為、藩は引っ越しを行うのが困難になってるだけでは無く、さらに藩はこれまでの度重なる国替えで財政事情は苦しいというのに、減封(大名、旗本への処罰で城・屋敷の一部を削減することになる。)を命じられてしまった。

悪いことはさらに重なり、国替えを担当していた引っ越し奉行が激務がたたって亡くなってしまう。直矩は急遽、引っ越し奉行を探す事になる。そこで、姫路藩御刀番の鷹村源右衛門は、幼馴染の片桐春之介を推薦するのだった。

本作の主人公は片桐春之介なのだが、その春之介は姫路藩の倉庫番で、普段から倉庫番に引きこもりしては、書物を読み漁っていた。さらに人と話すのが苦手と言う事で常にこもりっきりもあって、周りからはかたつむりと呼ばれていた。そんな春之介は家老に呼び出される。

家老から春之介は引っ越し奉行に任命されるが、春之介は最初は断るが家老が断るなら侍らしく切腹せよと言いよるが、春之介は泣く泣く引っ越し奉行を引き受ける事になった。

今回、春之介は引きこもりという設定があるのだが、書物を日々読み漁っていた事もあり、頭脳明晰で非常に優秀な人物だが、引きこもりと言う、ある意味マイナス設定が上手く活かされており、なんか情けない人って印象も受けるあたり味のある人物像になっている。

春之介を引っ越し奉行に推薦した、源右衛門は春之介と真逆な人間で活発で明るく、春之介を支え心強い人物だが、それと同時に豪快で回りを引っ掻き回すという破天荒な人物となっており、晴之介と源右衛門の組み合わせは非常に面白いものとなっている。

さて引っ越しまで2か月ほどとなったが、春之介には書物読み漁っていたので様々な知識の蓄えがあったが、その中に引っ越しにまつわる知識はなかった。そこで、源右衛門は以前引っ越し奉行を行った人物に娘がいる事を伝え、春之介に会いに行って、引っ越しの書物があるか聞いてこいと言う。

しぶしぶ春之介は前引っ越し奉行の娘、於蘭に会いに行くが、その時於蘭は父が引っ越し奉行を行った時の手柄は藩が全て持っていき、父は粗末な扱いをされたと言い、春之介を追い返してしまう。春之介は前引っ越し奉行の過去を調べ、後日前引っ越し奉行の墓へ行き墓を清め、労いの言葉をかけるのだった。

それをたまたま見ていた、於蘭は春之介に前引っ越し奉行が残した書物を渡し(指南書や過去の記録)これを元に春之介は姫路藩の引っ越しの準備を始めるのだった。

引っ越しの準備と言っても行き先は九州、海渡らないといけない一大事で、引っ越しをする人数は1万人ほど、荷物も運ばないといけないが、その為には人足(荷物の運搬や普請などの力仕事に従事する労働者。)を雇わないといけないが、お金がない。

百姓からお金は借りるが、返せるかどうかわからない事もあり全部は借りず、一部は侍である自分たちが人足の代わりに荷物を運ぶことを決める。その為には足腰を鍛えないといけない、引っ越し奉行になった春之介は他の侍同様に足腰を鍛えていた。

引っ越しは資金不足の関係で、全部を持っていくことは出来ない事となった。その為、春之介は藩全体に持っていく家財道具は半分とするお御触れを出す事になった。当然反発はあり、春之介は他の侍から陰口を叩かれるのであった。かたつむりはどうせ自分の本は好きなだけ持ちだすんだろうと

それを聞いていた春之介は4日間倉庫にこもり書物を全てと読み、暗記し書物は全て燃やして処分し自らも仕分けを行うのだった。

春之介は、人付き合いや喋るのは苦手だが芯がとても強く、言いだしたのは自分、ならば自分から進んで行わないとと言う意思の強さも感じられる人物でその曲げない信念が他の侍と百姓にまで受け入れられる様になっていく。

本作は引っ越しを行う間で体を鍛えるシーンがあるが、引っ越し唄と呼ばれる(本作オリジナル)唄を歌いながら鍛え、男性陣の力強い歌声と共に見ごたえのあるシーンに仕上がってるだけは無く、引っ越し唄は踊りにもなっており振り付けは野村萬斎さんが担当されており、こちらも負けじと力強い振り付けになっている。

作品全体で引っ越し唄を歌うシーンは多く、力強いけど軽快な踊りはミュージカルにも通じるところがあり、全体を通して見逃せないシーンとなっている。

そんな引っ越しの準備が着々と進むが、今回引っ越しを行う事になった原因が判明するだけではなく、その引っ越しを利用して騒動を起こそうとする人物の暗躍も進んで行った。果たして無事九州まで引っ越しを行えるか?引っ越し奉行を通じ人としても成長した春之介の手腕が発揮される。

本作は総じて出来が良いがいくつか気になった点があった、まずは前半がかなり急ぎ足で進んで行くこと(中盤、後半はかなり丁寧な説明と展開があった。)もう一つは男同士の絡みを思わせるシーンが人によって嫌悪感が出る事が気になった。

最後に一言

またまた、出た松竹が送る、時代劇映画の傑作!今作も完成度が高く、気になった所もあるがそれも完成度が高いからであって見事な作品と言って差し支えない。唄あり、チャンバラありの様々な要素を含んでいるので見るものを楽しませる事、間違いないだろう。

時代劇の歴史は松竹映画で学べ!今作も映画の中から学ぶべきものがあり、映画を見ながら学べる良い作品だった。

作品の概要

公開日:2019年8月30日
監督:犬童一心
脚本:土橋章宏

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主な出演:星野源、高橋一生、高畑充希、小澤征悦、濱田岳、西村まさ彦、松重豊、及川光博

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上映時間:120分
鑑賞方法:映画館
映画館での鑑賞回数:1