【映画の感想】「カイジ 人生逆転ゲーム」原作を知ってると知らないだと大きく評価が変わる作品である

2019年12月30日感想, 日本映画カイジ 人生逆転ゲーム, 佐藤東弥, 光石研, 大森美香, 天海祐希, 藤原竜也, 香川照之

原作とどう違う?

人物に関して

金融業者の遠藤が男性から遠藤凛子と言う女性に変わっている事(ただし遠藤の名字は変わらない)

その遠藤だが、作中深く掛かることになり、メインヒロインの役を担っている(ちなみにカイジシリーズにメインヒロインと言う役割自体が無い)

ギャンブルについて

限定ジャンケンは至ってシンプルな物に置き換わっており、尺の都合上でかなり端折られている。(原作ではもっと細かいルールがあるがそれが無くなっている)

逆に鉄骨渡りは原作に忠実になっており、リハーサルが無い以外は原作にかなり近い

Eカードは原作では耳を掛けていたが流石に原作再現とは行かず現金を掛ける事になっていて、ここも尺の都合で一部が端折られている。

良かった所はなに?

原作よりマイルドでとっつきやすい

汚い言葉が多く飛び交うものの、人間の心理戦と言う意味では悪くない作りになっている、カイジも鬼になり切れず、人を助けた事が原因で悲惨な生活を送ったりと意外とお人好しのカイジは悪くない

原作再現は完全ではないが、その分マイルドな展開となっており原作の展開が苦手って人にはとっつきやすい作品になっている。

さすが藤原竜也さんだ!

後は主演で伊藤カイジを演じる藤原竜也さんの演技は見ていて面白いに尽きる、正直藤原竜也さんが主演だから見たと言う側面がある。

インパクトのある演技、リアクションはオーバーだがわかり易くて良い、ビールを飲む時の「うんめぇ~、悪魔的だ~」って部分が特に好きだったりする。

後、このオーバーリアクションの演技で本作の悪い部分が少なからず薄まった感じは見受けられる。

名演技の香川照之さん

利根川を演じている香川照之さんだが、元々中間管理と言う設定もあり、見事ハマっている感じを受ける、原作と風貌は全然違うが雰囲気はよく出ており、香川照之さんの演技力も相まって演技面では見ごたえのあるシーンが多い

Eカードでは藤原竜也さんと香川照之さんの熱い演技が堪能出来る。

悪かった所はなに?

緊張感が欠ける展開の数々

ギャンブルに関しては、鉄骨渡り以外、全部カードゲームなので心理戦自体は面白いのだが、迫力に欠ける展開になってしまっている。

限定ジャンケン

尺の都合も含めかなり早く進んでいくのだが、原作にあった戦略性を無くしているが、どれと同時に心理戦も大きく減ってしまっている。

無くなった要素は全員のプレイヤーが持っているグー、チョキ、パー毎のカードの総数が無くなっており、カードの総数で読み合いを行ってたがそれが無くなり

安易に騙されるカイジがクローズアップされている程度になってしまっている、それにシンプルなルールに落とし込んだ結果、原作にあった心理戦がかなり無くなってしまった。

Eカード

原作の中でも、Eカードはある意味カイジの生死を掛けた大きなギャンブルで負ければ耳を失う、勝てば大金が手に入る様になっているが、映画ではそれが再現されず勝負の回数も12回から3回に落とされている。

ここでは原作と大きく異なり、Eカードは原作では観客付きのギャンブルとなるがそれがなく、帝愛グループの人間とカイジのみとなっており、ちょっと淋しい雰囲気になっている。

しかも原作では殆ど関わりが無かった遠藤凛子がカイジを助ける(下心あり)のだが、これがなんの脈絡も無く、Eカードに関わってくる。

まぁ、原作を知らない場合は「あぁ、そうか・・・」になるんだけど、原作を知っている程違和感が強くなる。

後、このEゲームの後のオチも結構酷い(同じことを3作目のファイナルゲームでも行う)

原作にあったゲームが無くなっている

原作では帝愛の会長である兵藤和尊(役:佐藤慶)との対決をするギャンブルがあるがそれが無くなっている。

結構酷なゲームなのと実写だと再現しづらいので無いのは仕方ないとも言えるので一概に悪い点とは言えないのだが、この会長との戦いが賭博破戒録カイジのシメなのだが、それが端折られてしまった。

最後に一言

カイジ自体を全く知らなくても問題なく見られ原作よりマイルドな作りになっているので一応万人受けする作りになっている。

しかし原作から良い要素を省きすぎて、カイジってこんな感じの作品何だと誤解を受けるんじゃないかと思う所もあるので映画よりも原作再現が強いテレビアニメ版を見るほうがいいかもしれない。

作品の概要

公開日 2009年10月10日
監督 佐藤東弥
脚本 大森美香
主な出演 藤原竜也
天海祐希
香川照之
光石研
上映時間 129分
鑑賞方法 DVD