【映画の感想】劇場版 空の境界 第七章 殺人考察(後)

劇場アニメ, 感想保志総一朗, 劇場版 空の境界 第七章 殺人考察(後), 坂本真綾, 本田貴子, 甲斐田裕子, 空の境界, 鈴木健一

初めに

劇場作品の7作目で、殺人考察の回答編と呼べる作品でその他の章で明かされなかった真相も明らかになる。そして、殺人考察(前)の連続通り魔事件の犯人とは?

おことわり

空の境界シリーズのネタバレを含む内容になります。

自分が思った感想

1999年2月。両儀式は黒桐幹也の前から姿消した。その姿を消す少し前、連続猟奇殺人事件が起きる。式はあまり興味無さそうにつぶやく「殺人と殺戮は違う」と、言いそして「人は、一生に一度か人間を殺せないって」と話を切る。

その頃、警察は猟奇殺人事件の現場で死体の現場検証を行っていた、殺された人は食い残しがある状態だった。そして幹也は事件の背後に着物を着た人物の姿が目撃される。幹也が着物姿で思いつくのは式しか居なかった。幹也は式が殺人をしていない事を立証する為、式を探し始める。

今回は回答編と言うこともあり、今作の事件の発端となった人物の登場や、 第四章 伽藍の洞で式が何故昏睡状態で病院に運ばれたかの詳細まで丁寧に描かれる。そして式を自分のものにしようと動く人物、式を追いかけ、式を普段の日常に戻そうとする幹也、様々な人物が交錯していく。

そして本作ではある薬品がカギとなっており、薬品の売人に接触し情報を得る幹也だった。薬品とは関係なく動く式の行動が半分、幹也の行動が半分と言った感じで、式と幹也は完全に別行動だが同じ人物にたどり着く、この過程はかなり緻密に細かく作られている。

本作はグロテスク表現もあるが、生理的嫌悪感が出るシーンがあり、それもあってか個人的に好きなれない作品でアクションシーンとは凄く良いけど、その後のあるシーンが生理的に受け付けない。多分嫌悪感を持ってもらう為の演出なんだろうけど、流石に無理だった。

ただ、ストーリーで面白かったのは幹也がある人物に言うセリフで「殺人者にも、殺人鬼にもなりきれない逃亡者、それがあなたの正体です。」これは考えられているセリフで完璧と思っていた人物が完璧になれず、式にも拒絶された真犯人に捧げるセリフになる。

そして、連続猟奇殺人事件に決着が付き、式の考えにも決着がつくがそのシーンは今まで男口調で強気だった式が脆く儚いシーンに切り替わり、式の想いが綴られるシーンで時折見せる女の子の一面が全面に押し出される演出は見事だった。

気になったのは事件を追っている警察や式、幹也、真犯人以外の要素が途中でフェードアウトする事か、事件の締めとして見ると少し物足りない印象を受ける。

最後に一言

両儀式の物語に決着がつく作品だが、今までの作品の中で幹也が大きく動く作品でもある。今回はあくまで両儀式の話に決着がつくので、幹也の決着は終章へ持ち越しとなっている。

作品の概要

公開日:2009年8月8日
監督:瀧沢進介
脚本:平松正樹
主な出演:坂本真綾、鈴木健一、本田貴子、保志総一朗、甲斐田裕子
上映時間:119分
鑑賞方法:Blu-ray